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zoom RSS 【ペパクラ】_プリンターの考察

<<   作成日時 : 2018/03/13 00:00   >>

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ペパクラのキットをGKとして量産するようになってから、
プリンターに悩まされることが激増しました…。


どんなことに悩まされているのかを、
少しだけご紹介したいと思います。



1.インクがにじむ【インクジェット】
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 液体のインクで印刷をするので、当然のごとく、インクがわずかに滲みます。
普通は気にならないほどのわずかなにじみなのですが、
紙質と色の相性があるみたいで、
「黄色のベタ印刷の中に黒い線」があるパターンで「NTラシャ紙の白」に印刷すると、
何故か黒い線がにじみます。
 いろいろ実験をしてみると、黄色のベタでなくても、黄色の成分が20%以上含まれると周囲の色がにじんでしまうのです…。赤系の色は全て「マゼンダ」に「イエロー」を加えて作るので、赤系の色はダメです。
黄色が20%以上含まれない色としては青系しかありません…。

 純正インク、エコインク共に試しましたが、どちらも大きな変化はありません。
「黄色いインクの浸透圧」と「白いNTラシャ紙の繊維密度」の相性がたまたまよくないのかなと思われます。

 そんな事情があり、インクジェットプリンタで印刷する場合は、
「白い紙」に「色付きのベタ印刷」になるようなテクスチャーが使えないのです。

 「テクスチャーの色やパターン」、「紙質」を十分に考慮しなければいけないという制約を受けながら、
展開図の製作を行っています。




2.線が太さが版下データと仕上がりで異なる【インクジェット/レーザー】
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 インクジェットプリンタで印刷した線は原理的に滲みます。その結果、どうしても版下データよりも線が太くなります。その滲み量を配慮して、版下データ上は細めの線太さの設定にする必要があります。
 一方、レーザープリンタの場合は、インクジェットプリンタのようなにじみが起きません。版下データの通りに印刷しようとするあまり、線が細すぎるとかすれる現象が起きます。このかすれは紙質によっても異なるので、採用する紙に合わせて慎重に線幅を設定する必要があります。




3.色が合わない【インクジェット/レーザー】
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 これはよくある話と感じるかもしれませんが、悩ましい問題です。

 インクジェットプリンタの場合、4〜7色のインクを紙に染み込ませて様々な色を再現します。
 インクを混ぜて作れる色には限界がありまして、NTラシャなどの色紙と同じ色を再現するのはかなり困難です。
これは 「色域」 と言われる再現能力によるものです。
とくに、鮮やかな色を再現するのが困難です。赤系の色よりも青系の色で鮮やかな色を再現することが苦手です。
そんな事情があり、鮮やかな青色のテクスチャーを使わないように配慮しています。

 レーザープリンタの場合は、CMYKの4色のトナーを紙の表面に固着させることで様々な色を再現します。
色を混ぜる考え方はインクジェットプリンタの場合に酷似ていますが、大きく違うのは 『隠ぺい力』 です。
 赤い紙色に黄色の印刷をする場合、インクジェットプリンタでは黄色い色を確認することができません。これは、黄色いインクが赤い紙に染み込んでしまい、視認できなくなるからです。
 一方、レーザープリンタの場合は、黄色のトナーが赤い紙の表面に固着するので、黄色い印刷をはっきりと視認できます。
 こんな違いがあるので、色紙の上にカラー印刷でテクスチャーを表現する場合は、レーザープリンタの方が表現範囲が広がります。

 印刷方式に合わせて、テクスチャーの描き方を変えなければならないのです。




4.紙が反る【インクジェット/レーザー】
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 比較的広い面積にベタ印刷をするようなテクスチャーを使いたい時があります。
 インクジェットプリンタだと、広範囲にインクが塗布されるので、インクが紙に染み込んだ影響で反ってしまいます。
 レーザープリンタの場合は、トナーが表面で固着するだけなので、紙に反りは起きません。しかし、大量に印刷を続けると内部のヒーターが高温になって、ローラー方向(紙が送られる方向)に曲げ癖がついてしまいます。印刷直後の高温なうちに平面に慣らして冷やせば元に戻りますが、大量に印刷する工程で紙の冷却時間と場所を確保するのは困難です。




5.インクが乾かない【インクジェット】
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 比較的広い面積にベタ印刷をするようなテクスチャーを使いたい時があります。
 インクジェットプリンタだと、広範囲にインクが塗布されるので、インクが乾きにくくなります。
連続で複数枚印刷する場合は排紙トレーに紙が重なりますが、重なった紙にインクがうつってしまうのです。
 一方、レーザープリンタではこの現象はいきません。インクの乾燥時間が不要なレーザープリンタは、量産の作業に適していると言えそうです。

 以前使っていたキャノン製のインクジェットプリンタ 『ip8100』 という製品はとても優秀で、広範囲にベタ印刷をしても紙が反ることもなく、インクの乾きも早く、印刷品位や色再現性も優れていました。しかしながら、後継モデルは作られることもなく、修理対応もしてくれないということで、やむなく廃棄した記憶があります。メンテナンス済みの中古品を買ったこともあるのですが、数百枚で印刷品位がわるくなり、けっきょく廃棄しました。



6.プリンタ自体の耐久性(寿命)【インクジェット/レーザー】
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 まずはレーザープリンタの場合。
 昨年購入したレーザープリンタの修理をお願いしてわかりましたが、レーザープリンタの印刷性能は内部の消耗部品の劣化状況で決まる様子です。
 昨年の経験だと、2万枚くらい印刷したら、全ての消耗部品と全ての定期交換部品を交換する必要があります。
 コストダウンの為か、転写ユニットも感光ユニットもカタログスペックの5分の1くらいしかもたないことがわかりました。
 保証期間は6ヶ月なので、量産直前に購入して印刷すれば、保証期間内に無償で全ての部品を交換できます。
しかし、イベントは1年に1回なので、翌年分を印刷したときには保証期間外となり、定期交換部品の交換作業が補修作業扱いで数万円の修理代を払うことになります。この金額だと、安いレーザープリンタの新品が買えてしまいます…。
 一方、インクジェットプリンターの場合。
 製品は毎年新機種が出ますので、修理対応可能なのは購入してから約3年程度。それを超えると修理してくれない場合が多いです。でも、インクジェットプリンタはインクさえ交換すれば色がずれるようなことはありません。ヘッドクリーニングの機能もあるので、内部の定期交換部品を交換すれば安定して印刷作業を行えます。
 WEBを検索すると、自分で内部を掃除する方法の記事も見つかったりするので、維持メンテナンスという考え方では、インクジェットプリンタの方が優れていると感じます。



7.印刷方式【インクジェット/レーザー】
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 方式の違いで印刷時の仕上がり感が異なります。量産の作業手順も大きく変わります。
 印刷方式の違いで何が変わってくるのかを、簡単にまとめると、次のようになります。
 この○×表で考えると、プリンタの価格は高いですが量産をするにはレーザープリンタを選ぶのがよいのかもしれません。

 ■インクジェットプリンタの場合
  ◇インクの紙への浸透度:◎
  ◇色紙へのカラー印刷時の再現性:×
  ◇インクの乾燥時間:×
  ◇印刷時間:×
  ◇色設定の形而変化:○
  ◇プリンタの価格:○
  ◇インク代:◎
  ◇消耗部品&定期交換部品代:○

 ■レーザープリンタ(静電方式のプリンタ)の場合
  ◇トナーの紙への浸透度:×
  ◇色紙へのカラー印刷時の再現性:◎
  ◇インクの乾燥時間:◎
  ◇印刷時間:◎
  ◇色設定の形而変化:×
  ◇プリンタの価格:×
  ◇インク代:×
  ◇消耗部品&定期交換部品代:×




【まとめ】
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 GKとしてペーパークラフトを量産する場合、
いろいろな不具合を考えると、プリンタ選びは下記のどちらかの指針で判断するのがよさそうです。

 1) 安価なレーザープリンタを選び、毎年買い替える。
 2) 長期間安定してサービスを受けられるインクジェットプリンタを買う。

「1)」はいろいろな製品が発売されているので選択し易いのですが、「2)」に当てはまる製品が見当たりません…。
インクジェットプリンタは毎年新機種が出てしまいますからね…。
価格は今の3〜5倍くらいでもいいので、長期間サービス対応してもらえるインクジェットプリンタを作ってもらえないものでしょうか…。最低でも5年間は同一機種を使いたいところです。

 オフセット印刷だとこういった不具合は起き難いのですが、
コスト的に 『GKのような「多品種少量生産」』 に向かないので、
市販のプリンタの特性を理解しつつ使いこなすことを考えていくことになります。



【過去に使ったことがあるプリンター】
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■OKI
 830PS
  他…

■エプソン
 LP-S1200(だったかな…)
 LP-S8100
 LP-S8160
 LP-9200
 PM-3000
  他…





■キャノン
 ip8100
 ip8600
 MG7530
 MG5730
  他…



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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
インクジェットでも業務用やプロ用の製品なら、製品寿命が結構長かったはずですよ。
A3とA2からになっちゃいますけど。
詠み人知らず
2018/03/13 00:40
> 詠み人知らず さん

コメントありがとうございます。
メーカー名とか型番とか、
ご紹介いただけると嬉しいです。
★の
2018/03/13 13:26
エプソンだと今はプロセレクションと大判プリンターの中にありますよ。大判機の方は完全な業務向けですね。A2とA3伸びがありますね。プロセレクションは写真家向けだと思います。顔料インクなんで染料系よりは滲みにくいと思います。

キヤノンだと家庭用の中のA3ノビ・プロフェッショナルプリンターがそうですね。

ググったら大判プリンタ専門サイトがありました
https://www.large-format-printer.jp/?size-key%5B%5D=a2&maker-key%5B%5D=epson&maker-key%5B%5D=hp&maker-key%5B%5D=canon&maker-key%5B%5D=sii&maker-key%5B%5D=mimaki&maker-key%5B%5D=roland&maker-key%5B%5D=mutoh&price=0&s=
どうもA2モデルはあまり作らなくなったみたいです。以前はHPからも出てたんですが…
採算が取れて置き場所があるなら、A1用とかも検討してみた方がいいかもしれないです。1セットあたりのコストは下がると思います。
詠み人知らず
2018/03/15 00:13
> 詠み人知らず さん

プリンタの情報、ありがとうございます。
早速、メーカーさんに相談を開始しています。
印刷速度が課題かもしれませんが、いろいろ調べていこうと思います。
ありがとうございました!
★の
2018/03/22 12:15
>印刷速度が課題
業務用は速いですよ
欲を言えば、中古のNUCあたりをプリンタ専用機にした方がいいかもしれないです。クロックは遅くても十分で、メモリとかディスクの速度の方が影響大です。
専用機を用意しない場合でも、安い64GBあたりのSSDをプリンタ専用にするといいかもしれないです。
大判で一度に複数ページを出力して、断裁するようにすれば(時間もインクも)効率的です。
あと、用紙もインクジェットプリンタ用の専門業者に相談するといいかもしれないです。種類も豊富だし、サイズが合わなければ断裁してもらうことも可能です。
専用紙なんで、乾きとか滲みも心配ないです。
詠み人知らず
2018/03/22 19:08

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